高卒面接完全ガイド|現役採用担当者が就職マナーや回答のコツも解説
高校生の就職活動において、避けては通れない面接。
社会人と初めて会い、自分のことや会社への思いを話すことを考えるだけでも、緊張してしまうものですよね。
当日本当にうまくいかなかったらどうしよう
面接でうまくアピールできる自信がない
と思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで、U:storyの運営会社である当社採用担当の樫野に、面接の基礎知識やよくある質問と回答ポイントを聞いてみました!
樫野は、現役面接官でもあるので、面接官側からのチェックポイントや印象の良い話し方など、実際の面接で役立つ内容もこの記事で紹介していきます。
自分だったら質問にどう答えるかも考えながら、最後まで読んでみてくださいね!
高卒面接で見られているポイント
面接官は高校生のどこを見ているか、気になる方も多いのではないでしょうか。結論、下記4点を見ています。
- 挨拶
- 服装や身だしなみ
- 態度や表情
- 控室での過ごし方
どの項目も就職活動中だけではなく、社会人としてのマナーです。4つのポイントをよく理解し、実践できるように準備していきましょう。
挨拶
まずは、元気に明るく挨拶できれば好印象につながります。
挨拶は、相手に聞こえなければ意味がなく、挨拶をしていないと認識される可能性があります。
そのため、ハキハキと挨拶をしましょう。
大きな声を出す必要はありませんので、相手に伝わるようにハッキリとした口調で挨拶ができれば問題ありません。
挨拶をする場面は、受付や入退室のタイミング、廊下で社員とすれ違った時など、いくつもあります。
緊張で挨拶を忘れてしまうことがないよう、誰かと会ったら挨拶することを意識してみてくださいね。
服装や身だしなみ
挨拶の次に、見るポイントは応募者の服装です。
「制服指定にしたはずなのに、私服で来ている」「制服だけど、派手なアクセサリーをたくさん身につけている」など、社会人になってから少し不安だなと思わせてしまうのはNG。
指定された服装を守り、アクセサリーはできるだけ控えましょう。つけるとしてもシンプルなものにしましょう。
下記の記事では、高卒面接での好印象を与えるための服装について紹介しています。
どんな服装を意識すればよいのか気になる方は、ぜひ確認してみてくださいね。
態度や表情
面接官は、態度や表情も見ています。
返事がない、椅子の座り方がだらしないなど態度が悪ければ、もちろん悪印象です。
また、面接中の表情が無表情であったり、うつむきがちで表情が見えなかったりしても、印象はよくないでしょう。
質問をされたら、まずは「はい!」と言ってから話始めることや表情が見えるような髪型を意識してみてください。
下記記事では、面接でのマナーについても紹介しています。
面接会場には何分前に到着しておけばいいのかなどを記事にしています。
ぜひ読んで、参考にしてみてください。
控室での過ごし方
控室だからといって、気を抜くのはNGです。
面接官は、控室での過ごし方も気にしています。控室で私語をしていると、緊張感のなさや本気度のなさが見え、印象がよくありません。
部屋に案内されたら静かに座って待ち、たとえ同じ部屋に他の生徒がいても話すことは控えましょう。
待ち時間も面接の一部だと思って、控え室での過ごし方も意識してみてくださいね。
高卒面接のマナー【身だしなみや入退室の基本】
ここからは、面接での基本的なマナーを紹介します。
身だしなみや入退室など、守れているようで守れていないマナーがあると思って、確認してみてくださいね。
身だしなみの基本
身だしなみを整えるために、清潔感を意識しましょう。
さわやかで明るく見えるように、髪型は短めにし、制服やワイシャツにはシワ、汚れがないか確認してください。
制服を着用する上で意識したいポイントは下記です。
- スカートの丈が極端に短くないか
- ネクタイを緩めていないか
- スラックスを下げていないか
- 制服にしわがないか
- 靴は汚れていないか
制服は、上記ポイントを意識すれば誰もが着こなせます。着こなし方がだらしなければ、面接官からの印象が悪いです。
普段から緩みがちな着こなしをしている方は、今一度振り返ってみてくださいね。
入退室の基本
入退室は下記項目がポイントです。
- ハキハキと挨拶する
- ドアの開閉と同時にお辞儀をしない
- 姿勢正しく座る
①ドアをノックする
面接室のドアを3回軽くノックします。(ノック2回は、トイレの場合なので注意!)「どうぞ」という声が聞こえたら、「失礼いたします」と言ってからドアを開けます。集団面接で、前の人に続いて入る場合はノックはしません。「失礼いたします」と言って、開いたドアからそのまま続けて入りましょう。
②部屋に入り、ドアを閉める
部屋に入ったら、ドアの方を向いて閉めます(集団面接の場合は、最後に入室した人が閉めます)。後ろ手でドアを閉めるのはNGですので、必ずドアの方を向いて、しっかりと閉めましょう。
③面接官を見てお辞儀
ドアを閉めたら面接官の方へ向き直り、お辞儀をします。この時、お辞儀の角度は敬礼を表す30度を意識します。お辞儀をする前に「よろしくお願いいたします」と述べると、更に好印象です。
④椅子の横に立つ
面接官にお辞儀をした後、椅子の横まで歩いて向かい、姿勢を正して立ちます。「高校名とお名前をお願いします」と言われたら、「〇〇高校の▲▲と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」と言い、その後、45度の深いお辞儀をします。言葉とお辞儀を同時にすることがないように注意しましょう。
⑤着席
「どうぞ」と言われたら、「失礼いたします」と言い、お辞儀をして椅子に座ります。カバンは椅子の横に置くか、椅子のあしに立てかけましょう。座る姿勢は、深く腰掛けず、背もたれにもたれないように気をつけます。(座るときの姿勢の画像を入れたい)
①いすから立ってお礼をする
面接が終わったらいすから立ち、「本日は、お時間をいただきありがとうございました」とお礼を述べた後、45度の深いお辞儀をします。
②ドアの前でお辞儀をして退室する
お辞儀の後、出口に向かって歩き、ドアの前で面接官の方へ向き直って「失礼いたします」と言い、お辞儀をします。この時、言葉とお礼が同時にならないように、注意してくださいね。顔を上げた際に、面接官の目を見て、アイコンタクトを取ることができれば尚好印象です!
高卒面接の実施形式2パターン
高卒面接の形式は、2パターンあります。
面接官1名、応募者1名の”個人面接”の場合と、応募者複数名の”集団面接”の場合です。
具体的に、どんな特徴があるのか、好印象を与えるポイントは何かを紹介していきます。
パターン1.個人面接
「個人面接」とは、応募者1名に対して、面接官1名もしくは複数名が担当する形式です。
応募者側が1名のため、時間をかけて面接が行われ、応募者を深掘りするような質問をされる特徴があります。
しっかりと受け答えできるように、質問に対する回答を事前に準備しておきましょう。
好印象を与えるために、自分が準備した回答内容から深堀りできるところを深堀りしていくとよいでしょう。
例えば、「長所は、協調性があること」という回答内容を準備したとします。
その内容に対して、「なぜそう思うのか」「印象に残っているエピソードは何か」を考えることで、深堀りされても焦らず回答できますよ。
パターン2.集団面接
「集団面接」とは、複数の応募者が同時に面接を受ける形式です。
面接官は、1名だけではなく、複数いる時もあります。
上述した個人面接と比べると、一人ひとりにかけられる時間が減るため、回答が長くなり過ぎないように気を付けるのがポイントです。
ダラダラと自分の話したいことを話してしまうと、「協調性がない」「周りの人への配慮がない」という悪い印象を与えてしまいます。
簡潔に伝えたいことを伝えられるように、回答内容は1分ほどでまとめておきましょう。
高卒面接でよく聞かれる質問&回答のコツ【現役採用担当が解説】
ここからは、高卒の就職面接でよく聞かれる質問と回答のコツを紹介していきます。
具体的には、下記の質問をよくされるので、回答内容を準備しておきましょう。
- 自己紹介をお願いします
- 志望理由を教えてください
- 自己PRをお願いします
- あなたの長所と短所を教えてください
- 高校生活で頑張ったことは何ですか?
- 趣味は何ですか?
- 何か質問はありますか?
現役面接官が好印象を与えるためのポイントを解説するので、ぜひ役立ててみてくださいね。
また、下記の記事では、よくある質問例と回答例を紹介しています。あわせて読んで、面接の参考にしましょう!
高卒面接の頻出質問1.自己紹介をお願いします
面接のはじめは自己紹介があります。
自己紹介の目的は、面接官に自分を知ってもらうことです!
面接官もあなたのことを知りたいと思っていますが、印象に残らせようと目立とうとする自己紹介はしなくて大丈夫。
人間性や価値観、性格など自身のことで概要をポイントだけ絞って簡潔に話すと好印象ですよ!
以下のような基本的な情報をしっかりと伝えることができれば、面接官も興味を持って話を聞いてくれますよ。
- 名前
- 高校名
- 年齢
- 高校生時代に頑張ったこと(簡単でOK!)
- 好きなもの(趣味や特技でもOK!)
就職面接では印象に残ったかどうかよりも、受け答えがしっかりできるかどうかを重視しています。聞かれた質問にしっかり答えられるのかどうか、結論から分かりやすく話すことができるのかどうかなどを面接官は見ています。
まずは面接官の質問をよく聞いて、焦らず回答しましょう。聞き取れなかったり、分からなかったりしたら、素直にもう一度聞き直して大丈夫ですよ。
トモニ高校の共似 湖太郎です。私は高校時代、水泳部に所属していました。
水泳はひたすら泳いでタイムを伸ばしていくイメージがあるかもしれませんが、実は陸上でのトレーニングがとても重要な競技です。3年間、厳しい練習を乗り越えて、最後にインターハイに出場できたことで、大きな自信につながりました。また、勉強では英語が好きでした。
上記の自己紹介では、水泳の話からは「少々のことではへこたれない人なのかな?」というのがわかります。
一方、英語の話は後からつけた感じで、なぜ好きなのか理由がないので何を言いたいのかが伝わりません。
自己紹介を何パターンか考えるのは大切ですが、欲張って一つの回答の中に複数の話を詰め込んでしまうと、あなたの人柄がぼやけて、魅力が伝わりにくくなってしまいます!
高卒面接の頻出質問2.志望理由を教えてください
面接官は志望動機を聞いて、会社への本気度や長く働いてくれそうかどうかを一番にチェックします。
志望動機を伝えるときには、この会社で働きたいと思うようになったきっかけも合わせて話すと面接官からは好印象ですよ。
志望動機で面接官に伝えるべきことは、大きく下の2点です。
・ほかの会社ではなく、なぜこの会社なのか
・自分は会社にどう貢献できるのか
そのため、とりあえず会社を決めてから応募し、志望動機を考えるのでは面接官に響く志望動機は考えづらいものです。
まずは、自分がどんな仕事をしたいのか、自分は働く上で何を大切にするのかなどを考えてから、会社を探して応募し、志望動機を考えるような流れにすると、自然と志望動機が考えられますよ。
私は自動車整備の仕事に興味があり、企業情報を集めている時に御社のホームページにたどりつき、御社では自動車整備士が直接お客様に説明したり、メンテナンスした部分をお見せしたりしていることを知りました。ファミレスでアルバイトをする中で、接客の楽しさも感じていた私にとって、自動車整備士、接客、両方の仕事が経験できるぴったりの環境だと思い、御社を志望しました。
高卒面接の頻出質問3.自己PRをお願いします
自分の強みを面接官に知ってもらうためのアピールタイミングです。
自己PRした内容をもとにさらに深く質問することもあるので、自己分析はしっかりしておきましょう!
自分を採用すると企業はどんな良いことがあるのかを自分なりに考えてしっかり伝えれば、面接官もグッとあなたに興味が湧きますよ!
高卒面接の頻出質問4.あなたの長所と短所を教えてください
周りの中での評価もふまえた長所、短所を聞き、応募者の人柄や人間性などの個性を見るための質問です。
自分では悪いと思っていたところが、実は他人からすれば良いと思われていたり、良いと思っていたところが悪いと思われていたりと、評価が自分と違うことがあります。
そのため、事前に友人や学校の先生など、複数の人にあなたの良い点、悪い点を客観的に聞いておくことをおすすめします!
なぜその評価を得たのか、短所はどう直す努力をしているかも交えて話ができると尚良いですよ。
私の長所は「やると決めたことを最後までやりきれるところ」です。私は中学・高校とバレーボール部に所属していました。高校2年生までは常にレギュラーで、3年生の先輩方が夏に引退した後はキャプテンも任されていました。最後の高体連は仲間とともにいい結果を残したいと思っていました。
しかし、3年生の春に手術が必要な椎間板ヘルニアになり、その後は一度も試合に出られませんでした。そんな中でも「キャプテンとしての責任を果たしたい」「最後まで部活をやりきりたい」という一心で、マネージャーとしてベンチに入り、仲間のサポートに徹していました。
高卒面接の頻出質問5.高校生活で頑張ったことは何ですか?
学校生活の中で、何かに努力した経験があるかを聞く質問です。
面接官は、あなたが目標に向かってどう頑張ったのか、壁をどう乗り越えたのかなどを知りたいと思っています。
勉強や部活、学校のイベントなど事柄はなんでも大丈夫です!
頑張った結果よりも、どのように頑張ったのかが重要なので、他人からすればそうでもないと思われるような結果でも、結果に至るまでどう頑張ったのかをしっかり伝えましょう!
高校生活で一番頑張ったことは「吹奏楽部の活動」です。
年に数回あるコンクールには、30〜40人の編成で出ていましたが、昨年の冬、部活内で選抜された5人で「アンサンブルコンクール」に出場する機会がありました。少人数でコンクールに出るのが初めてだった上に、私はリーダーを任されていました。
曲を決める時点でもさまざまな意見が出て、なかなかまとまりませんでしたし、練習に対する熱量も人それぞれで、中には「自分は本番に強いタイプだから大丈夫」と練習を休むメンバーもいました。たった5人のメンバーでも、一つのことを成し遂げるのは大変だと感じました。
何度も壁にあたりましたが、最後はみんなまとまって、一生懸命に練習でき、本番の感動は一生忘れることはありません。それに一緒に出場した仲間は、今では信頼できる友人になりました。
高卒面接の頻出質問6.趣味は何ですか?
面接官はあなたがどのような性格か、どのようなストレス発散方法があるのかなどを見ています。
どんなお仕事でも、必ずストレスを感じるときはあります。そのときにどのようにリフレッシュして、切り替えることができるのかという点は、重要なポイントです。
本当は家にいるのに、外に出かけているという嘘をつくのはNGです!
家にずっといるというのは、マイナス評価になりそうに思いますが、
読書や映画鑑賞に言い換えることで、印象は良くなりますよ。
高卒面接の頻出質問7.何か質問はありますか?
面接の最後に、「最後に質問はありますか?」と面接官から聞かれることがあります。質問がないか聞く理由は、志望動機などと同じように会社への本気度を測りたいからです。
そのため、「特にありません」や「大丈夫です」などと答えてしまうと、志望度が低いと思われてしまうので、会社への質問も考えておきましょう。
意外と「特にありません」と答えてしまう方が多くいます。せっかくの加点チャンスなのに、取り逃がしてしまうのはとてももったいないことなので、必ず1つは質問をしましょう。できれば複数質問するほうが意欲が高くて好印象です!
前向きに仕事を取り組む姿勢が見える質問や、先輩社員について質問するのも良いことです。いくつか質問例を紹介するので、参考にしてみてくださいね。
- 高卒でも大卒と変わりなく出世ができますか?
- 仕事をする上でどのような人を評価しますか?
- どういう人を採用したいですか?
なぜその質問をしたのかも話せると印象がとても良いので、
余裕がある人は質問理由も考えてみましょう!
高卒面接はリラックスして自分らしさを出そう!
初めての就職面接は、誰しも緊張してしまうもの。
緊張から声が小さくなってしまったり、回答内容が飛んでしまったりということがないように、面接対策を徹底して行いましょう。
面接官は、あなたが緊張していることは分かっています。ありのままの自分を出せるようにリラックスして臨みましょう!
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