高卒女子の就職事情とは?|おすすめ職種や就活を成功させるポイントも紹介
「高卒女子の就職は難しそう」
高校卒業後、就職を考えている女性の中には、性別や学歴が気になり不安感を感じている方もいるのではないでしょうか。
男性であれば、体を動かす現場仕事などの選択肢も取りやすいため、女性の就職先は少ないように感じるかもしれません。
しかし実際の就職では、男女での差はほとんどないんです。
今回は高卒女子の就活事情や女性が活躍できるおすすめの業界を紹介していきます。
高卒女子の就職事情
実は高卒女子の就職って就職内定率がかなり高いのを知っていましたか?
なんとなく高卒で就職するのは難しい印象があるかもしれませんが、実際の事情とは全く異なります。
誰もが気になる疑問として、下記のようなものがあります。
「高卒女子はそもそも就職できるのか」
「給料はどれくらいなのか」
ここでは高卒女子の基本的な就活事情について、最新のデータで解説するので、今まで想像していた就職事情は本当に正しいのかチェックしてみてください。
高卒女子は就職しづらい?
結論から言うと、高卒女子の就職は難しくはありません。
文部科学省の最新データ「令和3年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(令和3年3月末現在)に関する調査について」によると、高卒女子の就職内定率は『97.1%』と高水準です。
就職内定率とは『就職希望者に対する内定者の割合』のことなので、就職したいほとんどの人が内定を得られていることがわかります。
なので高卒女子だからといって就職が難しいということはなく、しっかり準備をすれば就職することは十分可能です。
また、男性の就職内定率についても『98.4%』なので、女性とほとんど差はありません。性別や学歴を気にすることなく、就職活動を進めましょう。
高卒女子の初任給は?
高卒女子の初任給はいくらでしょうか?学歴が高いほど給料が高くなる傾向がありますが、実際のところどの程度変わるのかみていきましょう。
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況 」によると、学歴別の女性の初任給は以下のようになります。
- 大卒女性:20万6,900円
- 高専・短大卒女性:18万3,400円
- 高卒女性:16万4,600円
高卒の女性の初任給は『16万4,600円』で、高卒と大卒ではおよそ4万円の違いがあります。あくまで参考データなので、就職する業界や会社によって給料は変わりますが、学歴によって給料を設定している会社では、ある程度開きがあるのは基本です。
しかし、会社によっては、学歴不問として経験による給料設定をしているところもあります。もし、学歴によって初任給に差があることが気になるならば、学歴不問の会社を探してみるのもおすすめします。
高卒女子が就活を成功させる4つのポイント
先ほどはデータから、高卒女子だからといって就職に不利に働くことはないと説明しました。
とはいえ、高卒女子ならではの悩みはあると思います。
例えば『学歴や性別で差がつくような仕事は嫌だ』『結婚や出産を視野に入れやすい職場ってあるのかな』『男性ばかりの職場だと居心地が悪そう』など人それぞれに不安はあることでしょう。
ここでは悩みを解決し、就職活動を成功させるためのポイントを4つ紹介するのでぜひ実践してみてくださいね。
学歴を気にしない
先程も解説しましたが高卒だからと言って、就職できないということはありません。なので、学歴を気にすることなく就職活動に取り組みましょう。
しかし、大卒と比べたときに応募できる求人に違いがあるのは事実です。会社によっては『大卒以上』と応募基準が定められている場合もあります。
一方で、『高卒以上』『学歴不問』といった、学歴を重視せず、熱意や意欲・人となりを大切に考えている会社も多くあります。そういった会社では、学歴よりも、身につけたスキルや実績で評価されます。
給料面でも自分の努力次第で増やせることもあるのでマイナスイメージを持つのではなく、自分の目指せる範囲で会社を選びましょう。
得意や価値観を明確にする
仕事を選ぶ上で、自分に合ったものを選ぶことがなによりも大切です。
せっかく就職したのに「自分のしたいことではなかった」「こんなはずじゃなかった」とツラく感じたくはないですよね。
誰しも働く前と後でギャップは感じるものですが、事前に自分の特徴をを知った上で会社について調査をすれば、ギャップを少なくすることは可能です。
しっかりと事前準備として自己分析は入念にしましょう。自分の強みが活かせる職場や、自分が譲れないと感じている価値観を満たせる職場を選ぶことをおすすめします。
なかには「強みなんてない!」と難しく考えてしまう人もいると思います。
強みとは人よりも優れたスキルだけではなく、「話すのが好き」といったことでも構いません。
これまでの経験を振り返ったり身近な人に聞いてみたりして分析してみましょう。きっと満足のいく仕事が見つかるはずです。
自己分析について詳しい説明や具体的なやり方については以下の記事でまとめているので、まだ行なっていない方はぜひ参考にしてみてくださいね。
自分の目指すキャリアを踏まえ企業研究をする
就職先の情報収集をする上で、応募条件や初任給を気にするだけでなく数年後の未来も見据えることも重要です。
未経験の分野で就職したとしても、将来的に歩みたいキャリアから身につけたいスキルや資格を考えてみましょう。
キャリアについては「スキルを身につけいずれは転職したい」「結婚や出産するときに配慮される会社がいい」といった希望条件から会社を選ぶことが、後々不満に感じない就職をするコツです。
また、ワークライフバランスを考えることも良い方法です。
「仕事をとにかく頑張って、早く経験を積みたい」「趣味の時間も大事にしたい」と、それぞれにあった会社があるはずです。
ただし、理想が高すぎると選択肢が少なくなりすぎる危険もあるため、
- 譲れない条件
- あると嬉しい条件
といったように、希望条件から優先順位も同時に作るのがおすすめです。
福利厚生や女性の社員数を確認する
就職する上で性別の差は関係ないことが多いですが、実際に働き始めたときに男性ばかりの職場だと居心地が悪く感じるかも知れません。
馴染みやすく、長期的に活躍できるような職場を選びたいですよね。
就職先を決めてしまう前に、ネット上の情報や職場見学・面接時に、女性の社員数や社風を確認しておきましょう。
また、働きやすさのチェックとして、『活躍している女性社員』の実績や『出産時の休暇の取りやすさ』といった福利厚生も調べることがおすすめです。
女性が、活躍できるための取り組みをおこなっている会社は多くあります。
厚生労働省が定める「えるぼし認定」を持っているかも判断できる要素のひとつです。
えるぼし認定とは、採用、継続就業、労働時間等の働き方、管理職比率、多様なキャリアコースの5つの基準から評価された会社が認定される制度です。
かつては、女性が不利な扱いを受ける歴史があった分、現在では男女の差がないことをアピールしている会社は多いです。
自分が働きやすい環境であるかを踏まえて、情報収集を行いましょう。
高卒女子におすすめの業界・業種5選
ここでは、高卒女子におすすめの仕事を紹介します。
女性の場合は、出産や子育てなどで、一度仕事を休んだり働き方を変えたりする転機は訪れやすいです。また、肉体労働が苦手という人も多いと思います。
女性向けにキャリアや人気を踏まえた紹介をするので、ぜひ情報収集の参考にしてください。
ここでは、以下の5つの職種を紹介します。
- 事務職
- 接客・販売職
- 営業職
- 介護職
- 工場の作業員
事務職
事務職は肉体的な負担の少ない、女性に人気の職種です。
会社によって業務内容は異なりますが、パソコンを使ったデスクワーク、電話対応、来客対応などあらゆる作業を担います。
また、いろんな部署の人と関わることもあるので、気配りができ、円滑なコミュニケーションが必要とされるシーンもあります。
経歴や学歴不問といった求人も多く、パソコン作業が得意ならば重宝されることも。毎日のルーティンワークがある側面から、コツコツと作業をすることが得意ならば向いているかもしれませんね。
接客・販売職
店舗での接客を行う仕事も女性に人気の職業のひとつです。
アパレルやコスメ販売員など、自分の好きなものを扱う職場を選ぶことで、モチベーション高く働けたり、自分の知識を仕事に反映できたりする特徴があります。
仕事はシフト制であることも多く、休日を家族や友人と合わせづらいこともありますが、会社によって自由度が異なります。あらかじめ確認しておきましょう。
お客さんと直接関わる仕事なので、人と話すことが好きな方や、とっさの対応が得意な人にはおすすめの職種です。
営業職
営業職は、実力重視で学歴が問われないことが多い職種です。化粧品会社や保険会社など、女性の営業が多い業界もあります。
女性中心の業界であれば、育休や産休など福利厚生が充実しているところが多いです。
一度スキルや実績を積んでおけば、出産や子育て等で、休暇の時期があったとしても、仕事に復帰しやすい職種でもあります。
また、実績に応じてインセンティブ制度が導入されていれば、良い成績であればあるほど、高い報酬を得られるので、モチベーション高く働くことができます。
コミュニケーションを取ることや、現状の改善を繰り返すのが得意な方には特におすすめの職種です。
介護職
少子高齢化により、需要が年々拡大している職種が介護職です。
学歴不問で求人を出している会社が多く、資格が必要な業務もありますが、働きながら資格取得ができる職場の多いのが特徴です。
資格取得により、仕事の幅が広がったり昇進につながったりするのも魅力ですね。
介護相手が女性の場合は、同性に介護をお願いしたいという人もいるため、女性スタッフのニーズもあります。人をサポートするのが好きな人、人との距離感を測るのが得意な人には特におすすめの職種になります。
工場の作業員
工場の作業員も女性におすすめの職種です。肉体労働ばかりでなく、軽作業中心の職場も多いため、性別に関わらず業務を行えます。
工場の作業員は、機械部品や食品などの製造ラインでの作業、機械を使った運搬作業など、単純作業が多く特別な経験を必要とされないケースが多いのが特徴です。
また、働き方に配慮されている職場が多く、福利厚生や残業の少なさなど、仕事とプライベートのバランスがとりやすいといえます。
ライフワークバランスを重視したい、黙々と取り組むのが好きな方におすすめです。
まとめ
この記事では、高卒女子の就活事情とおすすめの職業を紹介しました。
性別や学歴をマイナスに捉えるのではなく、良さのひとつとして就活に取り組みましょう。
就活を成功させるためのコツとして以下があります。
- 学歴を気にしない
- 得意や価値観を明確にする
- 自分の目指すキャリアを踏まえ企業研究をする
- 福利厚生や女性の社員数を確認する
ぜひ後悔しない道を選ぶための参考にしてください。
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